睡眠負債は質の高い睡眠で防ぐ
日本人は短時間睡眠国家です
一般人の睡眠時間は、5時間以下が16%。6時間が21%。7時間が43%。8時間以上が20%ととなっています。
8時間以上睡眠にあてている方が、5人に1人しかいません。
これが、経営者になると、8時間以上の睡眠時間を獲っている方は11%に減ってしまいます。
日中のパフォーマンスが下がっていることは明らかです。
頭の回転や頭の中がクリアになって思考できているか、8時間以上と以下では感じ方が違ってきます。
現代人の最低必要睡眠時間は7時間とされています。
日本人の平均睡眠時間は442分です。
アメリカは528分ですので、非常に短くなっています。
忙しいビジネスパーソンが睡眠時間を増やすことは簡単なことではありません。
睡眠不足の蓄積が健康に与えるダメージは深刻なものとなります。
「睡眠負債」の問題が注目されているのは解決が難しいからです。
負債は雪だるま式に増え、睡眠負債は知らない間にどんどん増えます。
週末の寝だめでは追いつきません。
一時的に体が楽になっても、根本的には解決していません。
高血圧、心疾患、糖尿病などの発症リスクが高まることが分かっています。
仕事のパフォーマンスの低下、産業事故など懸念が広がります。
睡眠時間で解決できないなら睡眠の質を高める
睡眠の質を高めるとはどのようなことか。
睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠の2種類あり、この2つの睡眠が繰り返しています。
ノンレム睡眠は脳も体も眠っている状態。
レム睡眠は脳は起きていて、体は眠っている状態です。
最初にノンレム睡眠があり、次に短いレム睡眠がきます。
その周期が4回から5回続きます。
どの部分も大切ですが、特に重要なのが、入眠直後の90分のノンレム睡眠といわれています。
この部分で深く眠れると後の睡眠のリズムが整って、睡眠全体が質の高いものとなります。
この90分の間に1日に分泌される成長ホルモンの80%が分泌されると言われます。
成長ホルモンには細胞の増殖、新陳代謝促進、筋肉や骨を強くするには欠かせないホルモンなのです。
眠りが浅いとこのホルモンが分泌されず注意が必要となるのです。
深い眠りはさらに、免疫力を増強させ、自律神経を整えます。
アルツハイマーなどの認知症の引き金となる脳の老廃物を除去してくれます。
誰でも簡単に入眠できる方法
睡眠に影響する体の温度には2つあります。
体の内部の「深部体温」と「手足の皮膚温度」です。
「深部温度」は睡眠中に下がって臓器、筋肉、脳を休ませます。
覚醒時は深部温度の方が皮膚温度より2℃ほど高くなっています。
健康な方は、入眠時に皮膚温度が上昇し、手足がポカポカして、放熱し、深部温度を下げます。
皮膚温度と深部温度の差は2度以下に縮まります。
2℃以下に縮まると、入眠後、90分間、深い眠り(ノンレム睡眠)を得ることができます。
最も適した方法は、入浴です。
40℃のお風呂に15分浸かることで、深部体温は0.5℃上昇します。
皮膚温度は、0.8℃〜1.2℃上昇します。
深部体温は、上昇したことで、上昇した以上に下がろうとする性質があることが分かっています。
皮膚温度は、放熱を続けていますのでそれほど下がりません。
そして、入浴後90分を過ぎると、深部体温と皮膚温度は2℃以内に縮まります。
このタイミングで眠りに付けば、深いノンレム睡眠が手に入ります。
23時に寝る場合は、21時に入浴することで質の高い睡眠がとれると考えています。
入浴後2時間も取れない方は、40℃以下の入浴やシャワーでもいいでしょう。
しかし、大きな入浴効果は得られません。
質の高い睡眠のためには、日中の行動も必要です。
人間は24.2時間の「サーカディアンリズム」で動いています。
本来なら、0.2時間ずつ後ろにづれるのですが、光によってサーカディアンリズムを調整しているのです。
朝食もサーカディアンリズムの調整に効果がありますから、摂りましょう。
|