睡眠―覚醒サイクルの中心にある
"睡眠ホルモン"と呼ばれることの多いメラトニン。
メラトニンのレベルは夕方から徐々に上がって暗闇の中でピークに達し、何時間にもわたって上質な眠りを続けられるよう、24時間の体内時計、概日リズムのタイミングを調整しています。
メラトニンは、体内時計の一部として自然に24時間のサイクルで起こる、概日リズムに重要な役割を果たしている。
暗くなると脳にメラトニンを放出するサインを送り、人工光でも自然光でも、あるいはTVや携帯のスクリーンから発せられるブルーライトでも、明るくなるとメラトニン生成はストップする。
「体は、一日の始まりから夜になるまでメラトニンを生成し、真夜中から朝方にかけてピークを迎え、日中はまた減少します」。
「メラトニンは私たちが邪魔されずに良い睡眠を取るよう促し、眠れるようにするために不可欠なホルモンです」。
睡眠―覚醒サイクルを調整するだけでなく、「抗酸化作用や骨形成や再生など体内でさまざまな働きをします」
特に精神疾患や心臓血管疾患などから体を守る作用もあり、体の温度調節系とも関係しているという。
「体温が低下すると、血液中のメラトニンのレベルが高まります」。だから、温かいお風呂に入った後は眠りにつきやすくなる。温かいお湯が体の芯から血液を引き出し、体の内部を冷やすのだ。
メラトニンのレベルが低くなる原因
栄養不足から高ストレスまで、多くの日常習慣やライフスタイルの要因がメラトニンレベルの低下につながる。
「特にTVやコンピューター、タブレット、携帯電話からのブルーライトなど、夜に光を浴びすぎる、日中十分に自然光を浴びない、シフト制の仕事をしている、などの場合、メラトニン生成のレベルに影響を及ぼします」
寝る前の飲酒や喫煙もメラトニンを抑制することがわかっている。
夜、中程度の量のお酒を飲むと、メラトニンは約20%抑制されると示唆されています。
喫煙は、体内のフリーラジカルと抗酸化物質のアンバランスである酸化ストレスの原因になり、血中のメラトニンレベルを減少させます。
医薬品、特に非ステロイド性の抗炎症薬(NSAIDS)やベータ遮断薬もメラトニンの妨げになり、また認知症や気分障害、慢性痛、がん、2型糖尿病など特定の症状も干渉要因になる。
「不眠症などの睡眠障害や、睡眠と関連した呼吸障害、概日リズム障害もメラトニンレベル低下の関与する要因です」。
メラトニンレベル低下のリスク
1.アルコール依存症の人:アルコール依存の人はメラトニンレベルが低く、高くなるのも遅い。「このマイナス要素が寝つきを悪くします」。
2.高齢者:「メラトニンレベルは一生のうちに低下していく傾向がありますが、これは高齢者が"よく眠れない"と言っていることに顕著にあらわれています」。
3.慢性的なストレスに苦しんでいる人:「慢性的ストレスはメラトニンの合成にマイナスの影響を与える」。ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されるとメラトニン生成に妨げる。
4.妊娠中の女性:妊娠中の女性はメラトニンレベルが変動する。「妊娠第1期と第2期の間は、夜間に高くなるメラトニンレベルが低くなります。子どもが生まれるまではメラトニンは上がり続け、出産時に最高値に達します。出産後は普通のレベルに戻ります」。
5.薬物乱用者:「長期的に外的な薬物にさらされることは脳生化学に物理的変化が起こることと関連していて、メラトニン欠乏の原因になるため、概日リズムの障害になります。
残念ながら、メラトニンレベルが低いことは、たいていは高齢者に見られる多くの病気の一因になっている。
「パーキンソン病やアルツハイマー、他のタイプの認知症は年齢とともに多くなり、メラトニンレベルの低さとも関係しています」。
メラトニン生成を増やすには
メラトニンは、食事からしか摂れないアミノ酸の一種であるトリプトファンから作られる。
メラトニン貯蓄量を増やすのにいい食品として。
昆布、ワカメ、海苔、スピルリナなど海藻類に豊富。
ナッツ類、特にピスタチオには植物の中でもっとも高濃度のメラトニンが含まれている。
卵や魚はメラトニンのいい供給源。
他にはブドウやチェリー、イチゴ、トマト、ペッパー、マッシュルームにも多く含まれている。
メラトニン抑制が心配な場合は、夜はブルーライトを浴びる量を減らし、アルコール摂取を控えて禁煙すること。
「メラトニンのサプリは、医師が勧めない限り摂るべきではありません」。
「体は自然にメラトニンレベルを調整できるのですから、必要でないのに摂取すると害になることがあります」。
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